公開日:2023.11.29 更新日:2023.11.29

RPAとAIの違いとは?連携によるメリットや事例をご紹介

概要

企業の業務効率化やDX推進に役立つものとして、RPAやAIがさまざまな業種で取り入れられてきています。
ですが、「RPAとAIってどう違うの?」「導入したいけど、どちらが自社に合っているの?」と思っている方も多いのではないでしょうか。
今回は、RPAとAIの違いについて解説し、RPAとAIを組み合わせた活用方法について紹介いたします。

RPAとAIの定義とは?

まず始めに、RPAとAIの定義について確認していきましょう。

RPAとは

RPAとは、「Robotic Process Automation」の略で、パソコン内やサーバー内に存在するソフトウエアのことです。また、一般的にバックオフィス業務における自動化に活用されることが多いです。
基本的にRPAは人間が指示したルール(シナリオ)にのっとって作業を行います。そのため、自ら仕事を覚えようとしたり、判断をしてイレギュラーに動いたりすることはありません。

AIとは

一方で、AIとは「Artificial Intelligence」の略で、人工知能を意味する言葉です。機械で人間と同じような知能を人工的に再現したものを指します。AIは与えられたデータを基に学習し、自ら判断をすることができます。
最近では、Web上などに存在する画像や絵を学習し、単語を伝えるだけで絵を生成できるAIが話題となりました。
そのほかにもAIは、

  • 手書きの文字を判別し、読み取る
  • 音声を解析し、質問に対して返答する
  • 人の顔を認識し、その人の年齢や性別を判定する
    などの場面で活躍しています。

AIは単体で動くことはなく、防犯カメラにAIを組み込む、スキャナーやパソコンにAIを組み込むなど、他のシステムやデバイスの中に組み込むことで応用するケースがほとんどです。
RPAに組み込むことで、自動化の幅を増やすことも可能です。

RPAとAIの違い

RPAとAIの定義についてご紹介いたしました。
RPAとAIは混同されがちですが、それぞれの違いを正しく理解しておくことで、さまざまな業務の自動化に応用することができるでしょう。
ここでは、RPAとAIのそれぞれの違いを解説していきます。

RPAは人間の「手」の代わりとなるツール

前述したように、RPAは「人間の指示に従って、作業をするロボット」です。そのため、RPAは人間の手の代わりとなるツールといえるでしょう。
頭脳のような役割は果たせないため、指示が間違っていたり、作業用のデータにミスがあった場合でも、間違ったまま作業を進めてしまいます。
「データにミスがある場合は連絡を入れて作業を中止する」などの指示を入れておけば、ミスがあった時に人間が対処することはできますが、RPAが判断して作業を止めたり、事前に教えられていない行動をすることはできません。

AIは人間の「脳」「目」の代わりとなるツール

対して、AIはデータを参照しながら主体的に判断を行えます。そのため、人間の脳や目の代わりとなるツールといえるでしょう。
例えば、手書きの書類がFAXなどで届いた時、RPAで作業を行う場合は「手書きデータをExcelなどに打ち込み、データ化する」「データの場所をRPAに指示する」などは人間が行わなければなりませんが、AIであれば、文字を認識してデータ化させ、そのデータをRPAに渡して指示をする、などのことができるようになります。

AIとRPAの連携も進んでいる

ここまで、AIとRPAの違いについて解説いたしました。
AIは判断ができるためRPAより優れているのでは?と思われがちですが、判断ができても、実際に作業をする「手」がなければ、業務の自動化は進められません。
AIはあくまで「脳と目」の役割を果たすのみですので、作業を行うのはAIが搭載されているシステムやデバイスです。
そこで、手の役割ができるRPAと脳の役割を持つAIを連携することで、より高度な作業の自動化ができるようになります。

RPAのクラスについて

RPAには、どのような作業ができるかで違いがあり、クラス分けをされています。

業務範囲 具体的な作業範囲や利用技術
Class1

RPA(Robotic Process Automation)

定型業務の自動化
  • 情報取得や入力作業、検証作業などの定型的な作業
Class2

EPA(Enhanced Process Automation)

一部非定型業務の自動化
  • RPAとAIの技術を用いることにより非定型作業の自動化
  • 自然言語解析、画像解析、音声解析、マシーンラーニングの技術の搭載
  • 非構造化データの読み取りや、知識ベースの活用も可能
Class3

CA(Cognitive Automation)

高度な自律化
  • プロセスの分析や改善、意思決定までを自ら自動化するとともに、意思決定
  • ディープラーニングや自然言語処理

引用:情報通信統計データベース|RPA(働き方改革:業務自動化による生産性向上)

RPAツールはクラス1の段階のものが導入されていることが多いですが、現在ではAIとの連携によってクラス2のものも続々と導入が進んでいます。
クラス3に至るものも開発は進んでおり、近い将来にはさまざまなデータを自主的に判断・分析し、高度な作業を自動化できるRPAも登場するでしょう。

RPAとAIを活用した事例

アシロボは、手書き書類や紙伝票の文字を読み取る「アシロボAI-OCR」を利用いただくことで、手書き文字をデジタル化し、RPAによる業務を効率化することが可能です。
ここでは、RPAとAIを活用した事例についてご紹介いたします。

口座振替依頼書の登録作業の自動化

口座振替依頼書は、サービス事業者や自治体などによって形式がバラバラであるため、読み取りや入力を自動化するのが難しい帳票と言われていました。
しかし、RPAとAIを活用してこの口座振替依頼書の登録作業も自動化が進んでいます。

まず、AI-OCRを利用することによって、AIでレイアウトを認識し、どこにどの情報があるかを把握し、指定した領域を対象に文字を読み取りデジタル化します。
そのデジタルデータをRPAで情報を照合させ、口座振替情報をシステムに登録する、という流れで作業の自動化につながっています。

FAXで来る申込書の読取りと登録作業

FAXで送られてくる契約に関する申込書を登録する際、

  • 複数の申込書や注文書を仕分ける
  • 人がFAXを確認しデータを手入力する
  • データをもとに登録作業をする

などの作業が必要です。

AI-OCRとRPAを導入することで、上記の作業を自動化することができるようになります。
さらに、毎日行われる入力作業で本来の仕事の時間が割かれてしまっていた方も作業を自動化することによって、本来のコア業務に注力することができるようになります。
また、営業時間外や休日中に来た申込書の登録は翌日になってしまうという場合でも、RPAは24時間365日稼働できるため、締め切りがあるものや登録できる時間が限られている場合も人による残業を減らすことができます。このため、取りこぼしを防ぎ、無駄な人件費の削減にもつながるでしょう。

中小企業向けRPAアシロボはAI-OCRと連携できます

アシロボは、業界最安値クラスの月額5万円から利用でき、IT部門以外でも利用することができる操作性で中小企業の方はもちろん、自治体や官公庁でも利用していただいております。
アシロボはAI-OCRとの連携も可能で、手書きのデータやアンケート、請求書などの読み取りを行い、RPAで作業を自動化することができます。
アシロボAI-OCRの手書き文字の判別精度は90%以上で、直感的な操作性で使いやすいのが特徴です。
読み取りテストの申し込みやご相談はこちらからご連絡ください。
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まとめ

今回は、RPAとAIの定義とともに、それぞれの違いや連携について解説いたしました。
RPAはAIと連携することによって、より高度な作業を自動化することが可能になります。
働き方改革の推進や人手不足が進む中、RPAやAIは業務の自動化において重要な役割を果たします。
RPAとAIの違いと関係性を理解し、自社の業務に合わせた導入をすることで、より業務の効率化とDXを推進することができるでしょう。
RPAの導入をお考えの方は、ぜひ一度ご相談ください。

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